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ジャンル 政治学

カバー写真 中国軍事論

茅原郁生著

定価3,524円/本体3,204円
四六判/416ページ/ISBN4-7556-1103-2

中国の経済建設を優先して進められてきた「工業,農業,国防,科学技術の四つの近代化」は,89年の天安門事件によるアメリカをはじめ西側諸国の経済制裁を皮切りに一時停滞を余儀なくされたが,現在ようやく明るい展望が開かれるようになった。しかし「富国強兵」を旗印とする国防近代化においては,大国にふさわしい軍事力の保持が必要であるとの認識のもとに,冷戦後もなお国防費の増額,海軍の強化と南シナ海進出,ロシアからの最新兵器の導入や軍事交流など,広範囲にわたる軍事的強化が行われ,アメリカおよび日本を含むアジア近隣諸国から,にわかに「中国脅威論」が台頭しはじめている。本書は,このような観点から中国軍事の実態を紹介し,その動向を探る。冷戦後の世界新秩序を模索するなかでアジア・太平洋地域の安全のためには,日・米・中の各国間の信頼醸成が必要となり,中国に対する正しい理解と認識が求められている。

序 章 冷戦後のアジア情勢と中国の軍事力
第1章 中国の国防政策の背景と現況
第2章 冷戦後の中国の国防近代化政策
第3章 アジア地域の安全保障に影響する中国の軍事動向
終 章 アジア地域の安全保障と中国の課題

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