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ジャンル 文学史

カバー写真 オーストリア文学史

E・J・ゲルリヒ著
清水健次訳

定価3,080円/本体2,800円
四六判/324ページ/ISBN4-7556-1193-8

世界史の主流を担ったオーストリア。その文学をドイツ文学史の枠から解き放ち,オーストリアの視点から考察する。詩人・芸術家の世界観,生活形式にも触れて解説した意欲的な文化史。ウイナ・ワルツの起源などを示唆する記述も興味をひく。ドイツ・フランス・イタリアなど周辺国との文化交流にもふれ,ヨーロッパ文学史の全容を俯瞰できるよう配慮されている。翻訳では,第二次世界大戦の戦後処理および1990年代の新たな独立国家の誕生に伴って旧ドイツ語圏から他の言語圏に移動した地域のドイツ語の表記が現在の現地読みに改められるなど,画期的な作業が見られる。著者は1905年ウィーン生まれ。科学技術産業博物館の実業学校の歴史およびドイツ語の教師として勤務し,数多くの詩,長編小説,物語,戯曲等を創作し,多くの歴史書を著している。第6章としてヘルムート・ヒメルによる近年の状況を解説した補遺を付した。

第1章 バーベンベルク家=時代
1 文化と現実世界
2 開花−宗教的詩文学
3 オーストリアの英雄伝説
4 韻文長編小説と韻文短編小説
5 オーストリアのミンネザング(恋愛詩)

第2章 ルネサンスとバロック
6 新しい時代
7 オーストリアの初期人文主義
8 市民階級の詩文学と旧オーストリア演劇
9 オーストリアの盛時人文主義
10 バロックへの過渡期
11 ヨーロッパのバロック
12 オーストリアのバロック=叙事詩
13 オーストリアのバロック=抒情詩
14 アーブラハム・アー・ザンクタ・クラーラとバロック=散文
15 オーストリアのバロック=演劇
16 ピエートロ・メタスターズィオとオーストリア=イタリア詩文学

第3章 グリルパルツァー=時代
17 大きな転換
18 オーストリアにおける文章語の進出
19 ウィーンのブルク劇場とヴァイマル古典主義
20 オーストリアの啓蒙主義とドーナウ河流域国
21 フィーリプ・ハーフナーと旧ウィーン民衆劇場
22 オーストリア的=愛国文学
23 オーストリアの古典主義?ビーダーマイアー
24 オーストリアの古典主義作家?グリルパルツァー
25 オーストリアの古典主義作家?ライムント
26 オーストリアの古典主義作家?シュティフター
27 オーストリアの古典主義作家達の同時代人たち
28 チャールズ・シールズフィールドと異国趣味文学
29 フランツ・シュテルツハマーとオーストリアの方言文学

第4章 新しい潮流
30 自由主義と社会主義
31 過渡期−ヨハン・ネストロイ
32 オーストリアの写実主義の台頭
33 写実主義の叙事詩?ハーマーリングとデレ・グラーツィエ
34 ルートヴィヒ・アンツェングルーバーと写実主義の戯曲
35 ウィーンのオペレッタ

第5章 オーストリアのモダニズム
36 ウィーンの作家集団
37 新しいオーストリアの抒情詩
38 オーストリアの「ルネサンス」
39 オーストリアの郷土文学
40 オーストリアの労働者文学
41 現代と展望


第6章 1818年以後のオーストリア文学(ヘルムート・ヒメル著)

索引


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