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ジャンル 政治学・国際関係論

カバー写真 欧州統合の政治史
EU誕生の成功と苦悩

児玉昌己著

定価2,750円/本体2,500円
四六判上製本/280ページ/ISBM978-4-7556-1278-7
2015年6月発行

ヨーロッパ統合の歴史は,経済学的には単一市場の獲得の歴史であり,政治学的にいえば,国家主権擁護派と連邦的統合組織をめざす勢力との確執とその相克の歴史である。相互依存が急激に進む国際社会にあって,ヨーロッパ統合の目指したものは単なる自由貿易圏の形成ではない。単一の経済空間の形成のためであり,そこに至る過程で無数に張り巡らされた国家主権の壁との激しい格闘を経つつも,EUとして国際政治の重要なアクターとなり,その存在を誇示するまでに至った。ただし,その成功は苦悩を生みユーロ危機や反移民の動きなど,成功したがゆえの悩みもまた大きい。「ヨーロッパ統合の父」ジャン・モネなど,これらの歴史に関わった多くの立役者たちに焦点をあてながら,いかに地域の平和と繁栄に向かって努力が成されてきたかを検証する。

第1章 ヨーロッパ統合の政治と現状
第2章 戦間期におけるヨーロッパ統合構想?カレルギー,ブリアン,スピネッリ
第3章 ヨーロッパ統合への礎?欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)
第4章 冷戦の激化とドイツ再軍備?アデナウアー首相と欧州防衛共同体(EDC)
第5章 ヨーロッパ統合の幕開け?欧州経済共同体(EEC)と欧州原子力共同体(EAEC)
第6章 「祖国からなるヨーロッパ」か「連邦的ヨーロッパ」かードゴールの抵抗
第7章 単一市場・単一通貨実現への道?「ミスターヨーロッパ」ドロールの挑戦
第8章 ヨーロッパ統合の拡大?ソ連崩壊の前と後
第9章 EU誕生への期待と対立?「鉄の女」サッチャーの孤独な抵抗
第10章 欧州憲法条約をめぐる思惑と挫折?ジスカール・デスタンの得意と失意
第11章 連邦主義の強化とナショナリズムの抵抗?アイルランド,チェコ,ドイツ
第12章 ヨーロッパ統合の将来と課題
第13章 議院内閣制に接近するEU?ユンケル,メルケン,キャメロンと欧州委員長選出過程
資料 ヨーロッパ統合関係主要政治家一覧/ヨーロッパ統合関連年表

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