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ジャンル 地方自治論・地域行政

カバー写真 自治・分権と地域行政

今川晃・牛山久仁彦編 著
杉岡秀紀/鈴木潔/西村弥/藤井誠一郎/増田知也/三浦哲司/三浦正士/山岸絵美理 著

定価2,860円/本体2,600円
A5判上製本/288ページ/ISBN978-4-7556-1306-7

本書は,地域行政のあり方を自治と分権の視点から解説する。また,分権改革から20年近くを経た現在の地域行政の全体像と取り組むべき課題を明らかにする。「地域行政」と題したのは,中央政府の行政に対して,地域には重層的なガバメントが存在し,厳然とした政治的空間の中心には住民がつくる自治体政府があると考えるからである。研究者のみならず自治体職員・市民のみなさんにも読んでいただけるように配慮した。
歴史的にみると,戦前の自治体は中央政府の下部機関としてとらえられ,中央政府の支配を強固なものとし,その政策を忠実に執行することが求められた。
しかし,そうした状況は戦後一新され,中央政府と自治体政府は対等な関係の下で国と地域社会の暮らしを支えることが期待された。ところが,戦後においても「官治集権」的な国−地方関係が存在し続けた。
しかし,1970年代に入ると,公害問題や都市問題への住民の側からの異議申し立てがなされ,自治体行政も政策開発や自主的な条例制定など,自治を強化する試みが活発になった。それは1980年代の「地方の時代」へと引き継がれ,1990年代には地方分権改革進められた。
本書は,こうした自治・分権の進展をふまえ,自治体行政の今日における問題点と課題を明らかに,今後の方向性を示す。

はじめに(牛山久仁彦)
生活のなかの地方自治―地方自治を学ぶ意味―(今川晃)
第1章 地域行政の意義と都道府県・市町村(牛山久仁彦)
第2章 自治の原点としての町村(山岸絵美理)
第3章 自治体行政の統制と自治(今川晃)
第4章 自治体の再編成と広域行政(山岸絵美理)
第5章 協働政策と地域行政(牛山久仁彦)
第6章 コミュニティと自治(三浦哲司)
第7章 大都市における自治の論点と制度対応(三浦正士)
第8章 政策法務と地方分権(鈴木潔)
第9章 自治体政策の多様性とその展開(杉岡秀紀)
第10章 地域行政を支える自治体広報・広聴(増田知也)
第11章 自治体と危機管理(西村弥)
第12章 自治体議会の制度と改革課題(三浦正士)
第13章 住民参加と住民投票(藤井誠一郎)

著者紹介
今川晃(元同志社大学政策学部教授・編著者)
同志社大学政策学部元教授
成蹊大学大学院法学政治学研究科博士後期課程修了
1954年愛知県生まれ。
日本行政学会理事,日本地方自治学会理事,日本協働政策学会理事,日本オンブズマン学会理事,などを歴任。

牛山久仁彦(明治大学政治経済学部教授・編著者)
明治大学政治経済学部教授
明治大学政治経済学研究科博士後期課程単位取得退学
1961年長野県諏訪市生まれ。
日本政治学会理事,日本行政学会理事,日本地方自治学会理事,日本協働政策学会理事,日本オンブズマン学会理事,神奈川県総合計画審議会副会長,相模原市市民協働推進委員会委員長,中野区公益活動推進委員会会長,大田区市民協働推進委員会副会長,岡崎市市民協働推進委員会委員長,茨城県境町戦略会議委員長などを務める。

杉岡秀紀(福知山公立大学地域経営学部准教授)
鈴木潔(専修大学法学部准教授)
西村弥(明治大学政治経済学部教授)
藤井誠一郎(大東文化大学法学部法学部准教授)
増田知也(摂南大学法学部講師)
三浦哲司(名古屋市立大学人文社会学部准教授)
三浦正士(長野県立大学グローバルマネジメント学部助教)
山岸絵美理(大月市立大月短期大学経済科准教授)


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